2011年2月19日土曜日

スポーツ万能で、恋に生き、歌に生き・・・

もし、この人が現代に生きていたら、私は絶対にファンになっていたでしょう。

乗馬と蹴鞠が上手で、「やぶさめ」をすれば百発百中、

女性にモテて、激情家で、自分も恋をして、

歌(といっても和歌)を詠ませたら名人で、

けれども、思うところがあって、若くして出家し、

そのために本当の自由人となった「西行」。


平安時代、いろいろな人と

立場や身分を超えて自由に付き合うには、

歌詠みになるか、僧侶になるかの

2つの方法がありました。

そして、彼はその両方でありました。


辻邦夫氏の小説『西行花伝(1991年)』では

彼が精神の自由も手に入れていた様子が

描かれています。


彼のような「スーパースター僧侶」は歴史上、何人かいて、

空海とか、法然とか、道元などの「教祖型」と

西行、明恵、良寛などの「アーティスト型」があるように思います。


高杉晋作も西行のファンで、彼のようになりたいと、

自分のことを「東行」と呼んだぐらいです。


残念なのは、彼のプロフィール像に

適切なのが無い、ということぐらいでしょうか。

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