2008年8月7日木曜日

本当に伝えたいことは・・・Nさんの原爆体験

これは4年以上前に聞いたNさんの原爆体験談で、

メモもないので、本当にうろ覚えで申し訳ないのですが、

なんとかエッセンスだけでも、表現してみようと思います。


Nさんは、当時70代で、原爆後遺症をお持ちの、

ジャズ好きの大変ダンディーな方です。



 原爆投下の日、私は小学生で
 全身大やけどを負った私は病院に収容されました。
 やはり、大やけどを負った兄は、
 そこから遠く離れた別の病院に収容されたそうです。
 
 私は一週間以上身動きができませんでした。
 体には蛆がわきました。
 
 近くにいた見知らぬおばあさんが
 「かわいそうに、この子は助からない」というのが聞こえました。
 
 体を動かすことのできた母は、私と兄のいる病院を探し出し、
 毎日、私と兄をたずねてきて、看病してくれました。
 
 私がいた病院と兄がいた病院は遠く離れているのに
 いったいどうやって、瓦礫の間をかきわけて
 毎日看病に来ることができたのか今だに不思議です。
 
 そのとき、私は身動きができないながら、
 母にとても大事にされていることを感じました。
 「生きていてほしい」という願いを感じました。
 
 このように感じていたから
 「この子は助からない」と言われていたのに
 私は生きのびることができたのだと思っています。
 兄もまた、生きのびました。
 
 だから、私は自分の原爆体験を
 小学生に語るとき、
 「君達のひとりひとりはとても大切な存在なのだから
  どうか、命を大事にしてください。」
 と締めくくります。

 
 コーチングで一隅を照らす(私のホームページです)
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