2008年7月27日日曜日

専門性か独自性か

またまた、ハーレーンの研修でのことです。

キーワードの一つに

【エクスパティーズ expertise】という言葉がありました。


リーダーズによると、

【エクスパティーズ expertise】 専門技術、専門知識、専門家の意見

とあります。


研修では、

 「コラボラティブ・コーチングは コーチ・クライアント双方の専門性・想像力を尊重する」というように

【エクスパティーズ expertise】を「専門性」と訳していました。


ここで、参加者から、質問が多発。

「コーチの専門性って何?」「クライアントの専門性って何?」
「クライアントは何かの専門家であるとは限らないが、その時はどうするの?」



休憩を挟み、訳語が修正されました。

ここでの【エクスパティーズ expertise】 は「独自性」である

ということになりました。


クライアントのことを最もよく知っているのはクライアント自身。

だから、コーチはクライアントの持つ世界について、

クライアント自身が語るストーリーを

(ハーレーンはこれを「ストーリー・ボール」と言ってました)

先入観を持たずに、学ぶところから始める。


クライアントの持つ世界・クライアントのストーリー・ボール、

これらを尊重するという姿勢が

「クライアントの【エクスパティーズ】」という表現のココロか?

と思いました。




ポストモダン主義の考え方によると

ある言葉の持つ意味は、固定されたものではなく、

時代、状況、それを使う集団や、人によって変化するものだそうです。



たとえば、身近な例では「ヤバイ」という言葉の意味など、そうですよね。


 ・私に馴染みがある【やばい】の意味⇒ 不都合である。危険である。
                   用例「やばい、時間に遅れる!」
                   
 ・十代の息子が使う【やばい】の意味⇒ 大変すばらしい。
                   用例「○○の今度の新曲、マジでヤバイし。」




今回の訳語訂正、

【エクスパティーズ expertise】「専門性」⇒「独自性」は、

ハーレーンの仕事によって、言葉の意味が変わった瞬間を

目撃したような気分でした。



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