京都国立近代美術館で秋野不矩展を見ました。
広がりと奥行き、光ときどき影、
そして、湿気を見たかったからです。
色調はデタラメですが、
参考までにパンフの絵など紹介します。
これは「帰牛」。
太陽の照りをあらわすため、向こう側の川面には銀箔が貼ってあります。
本物はもっとグリーン。
そして、これは家にあった絵本「クリシュナの剣(つるぎ)」の挿絵。
その ふえのねが とおくから ながれてきますと、
ひとも けものも うっとりと してしまうのでした。
ちちしぼりの むすめたちは いつも クリシュナの
かえりを まっていました。
とあります。
この挿絵の牛はさきほどの「帰牛」の牛とよく似ていると思います。
空いっぱいにひろがる夕映えの中を、牧童クリシュナは
牛達を引き連れ帰ってくるのです。
こちらは「廻廊」
「廻廊」好きの友人がこの絵に引かれるのは
デジャヴュ(既視感)があるかららしい。
私がこの絵に引かれるのは
光と影の反復と、奥行き感が
めまいに似た感覚を呼び起こすからです。
なぜ、その人が「それ」に引かれるのか
考えるのは楽しいと
この方の記事を読んで思いました。
初期の秋野氏は
「満開の朝顔の前にたたずむ美人」
という様な、日本画を描いていました。
やがて、それに飽き足らず、
フォビズム風の絵を描くようになりました。
その間、6人の子を育て、
54才になった時、招かれて
一年間インドに行きます。
インドの地に降り立ったとき、
「これこそ、私が描きたかったものだ」
と感じたそうです。
以来、92才で亡くなるまで
10回以上、インドに渡り、
多くの大作を制作したのでした。
コーチングで一隅を照らす(私のホームページです)
←応援ありがとうございます
登録:
コメントの投稿 (Atom)
0 件のコメント:
コメントを投稿