まだ、新訳「カラマーゾフの兄弟」を読んでいます。
そろそろ始めの方のストーリーを忘れそう・・・。
この小説の登場人物は、どの人も
一クセも二クセもあり、
「もし、この登場人物の誰か一人のコーチをしたらどうなる?」
と考えるだけで、感情の激流の中に身をおく気分になります。
さて、カラマーゾフ父子の運命を大きく狂わせる女性として
アグラフェーナという美人が登場します。
やはり、とてもとても一筋縄ではいかない女性です。
この女性は小説中、ポーランド人の男性から何度か
「アグリッピナ」と呼ばれます。
「アグラフェーナとお呼び、ここはロシアなんだから」
と彼女は文句をいいます。
ひっかかるところがあって調べてみると、
この「アグリッピナ」という呼称、
じつはローマ帝国のカリグラの妹にしてネロの母と同じだったんですね。
美しく聡明だけれど政治的野心がとても強かった女性で
この女性に関わった男性は皆結果的に自滅していくようなところがあったらしい。
ドストエフスキーは、この小説の中にいろいろな仕掛けをほどこしているらしく、
たとえば、カラマーゾフ兄弟の2男、イワンは、
ゲーテの作品の作中人物になぞらえてあったりします。
(それが誰かは読んでのお楽しみ)
だから、このアグラフェーナという名前だって、
適当につけた名前ではないと思うのです。
善も悪も美も醜も何もかもがあまりに極端なので
読んでいて疲れてきますが、
どこかで最後の大団円を期待しているらしく、
どうしてもやめられません。
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